こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
今回のエピソードでは、日本の古いファッション史が再び注目される背景には、インターネット上の情報不足があるのではないかという仮説を紹介します。
今回取り上げる記事「インバウンド客が魅せられる日本のファッション誌のクリエイティビティ 訪日客人気の理由」は、特に神保町の古書店「マグニフ」が取り上げられています。この店はファッション雑誌を中心に扱っており、1980年代や90年代の日本のシティカジュアルやストリートファッションが特に人気です。インバウンド観光客がこの古書店を訪れ、日本のファッション雑誌を購入しています。
インターネットが普及する前の情報、特に1970年代や80年代のファッションについては、デジタル化されていないものが多く、ネットで簡単に手に入らないため、古書や雑誌が貴重な情報源となっています。当時の広告やページの空気感を含めた情報は雑誌特有のものであり、これが現代のクリエイターたちにとって重要な参考資料となっています。特に渋カジやストリートブランドなど、2010年代以降に世界的に注目されている日本のファッションスタイルが再び評価されています。
アメリカの独立系書店の増加も同様の背景があり、若い世代が過去のファッションや文化に関する情報を求めて、ネットではなく書店に足を運ぶケースが増えています。インターネットが普及したのは1990年代以降で、それ以前の情報は書籍や雑誌に頼らざるを得ません。このように、デジタル化されていない過去の情報を求める動きが、古書店や独立系書店の人気を支えています。
神保町は、ファッション雑誌だけでなく、日本の江戸時代の古書なども多く残っており、外国人観光客にとっても魅力的な場所です。アニメやその他のカルチャー要素も含め、神保町は多くの人々にとって特別な場所となっています。
この記事は、日本国内に埋もれている良質なファッション資源や書籍が再注目される可能性を示唆しています。古いカルチャーを再編集し、現代に合わせて発信することで、新しい価値を生み出すことができるのではないかと提案しています。
詳しくは以下からぜひ音声での解説を聴いてみてください。
#109 インターネットが苦手な古い雑誌でしか体験できない時代感
今回のトーク内容
本の未来を考えるポッドキャスト『booklife radio』。今回は下記のテーマでお話しました。
今回のトーク内容
- 日本の古いファッション史における人気の背景
- 日本の雑誌におけるファッション系の書籍の需要
- 古書店マグニフとファッション雑誌
- 神保町の古書店に集まるインバウンド客とファッション雑誌の需要
- 独立書店の成り立ちとインターネット普及
- ファッション史と情報源
- ネットにはない情報を本が伝えられることの可能性
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