こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
広島港からフェリーに乗り、愛媛県松山市に来ました。松山へは飛行機で直接訪れることもできますが、フェリーでたくさんの島を眺めながら訪れてみるのも飛行機がなかった頃の生活を想像するような楽しみがあっていいものですね。
さて、今回は愛媛県松山市にある実際に訪れた個性的な5つの古本屋を紹介します。
正岡子規、高浜虚子といった著名な俳人を輩出した文学の街 松山は、俳都松山と言われているようにこの土地ならではの本との出会いがあります。
特に俳句が好きな方、俳句に興味がある方は訪れてみると更に深みのある世界へといざなわれるかもしれませんよ。
※2020年10月に訪れたときの情報をもとに作成しています。
古本屋 社日(やしろび)【元浮雲書店】
古書が作り出す店内は、どことなく大正・昭和の風情を感じさせます。
店内に置かれた古書の中には日焼けや劣化している本もあります。ただそうした本がミックスされた世界観は、デジタル社会に進んでいる反動なのかどこか新しさも感じさせてくれます。
それは、ファッションや音楽の分野で起こっていることに似てきたのかもしれません。
古着を購入して、手を加えて新しく仕上げて販売したり、サンプリング用にレコードを購入して新しい音楽が作られているように、時代が経つことで螺旋のように一周回って新しい要素にもなりえます。
例えば、箱に入れられた本や刺繍されたカバー付きの本など今ではみかけなくなった古書は、特に目新しく映ります。
最近、本をインテリアにしたり、本をコンセプトとしたカフェやホテルのようなショップが増えています。ただそこに使われている本は、コーヒーテーブルブックのようなデザイン・アートといったジャンルの本が多めです。
そんな中、あえて古書を組み合わせてデザインしてみたらどうだろうか。
うまく調和できたら素敵なお店になるのではないかと妄想を掻き立てられる素敵な本屋でした。
古本屋「社日」についてより詳しく知りたい方は「 俳都に漂う古くて新しい古本屋「社日(やしろび)」【元浮雲書店】」も参照ください。
俳都に漂う古くて新しい古本屋「社日(やしろび)」【元浮雲書店】
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アクセス・店舗案内
住所 | 〒790-0014 愛媛県松山市柳井町1丁目13-16-101 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 平日:12時~21時 / 土日祝日:12時~21時 ※最新の情報はHPまたは店舗にお尋ねください |
定休日 | 不定休 |
yashirobi.bookstore |
古書猛牛堂
道後温泉駅から歩いていける距離にあり、道後公園のほとりにある古本屋さんです。
きっとどの町にも1店舗はあって欲しいと願う古本屋さんだと思いました。
置かれている本は、基本図書というべき教養を身につけるための本が天井まで続く本棚一体に並べられています。
荒々しさを感じる名前の由来はわかりませんが、壁どころか外観にも本が整然と並ぶ姿に荒々しさを感じないでもありません。
外観は、まるで本で作られた家です。正直、見つけたときはびっくりしました。
たまたま店主さんとお話する機会を持つことができ、その中の会話の中で印象的だったのがビジネス書はほとんど置いていないということ。比較的売上面での回転が良いと言われているジャンルだけに、その辺を置かないこだわりなどの話はとても勉強になりました。
その土地ならではの選書と店主の思いが詰まった古書猛牛堂は、本好きにはたまらない時間になることでしょう。
アクセス・店舗案内
住所 | 〒790-0854 愛媛県松山市岩崎町2丁目6-34 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 10時~18時 |
定休日 | 不定休 |
HP | 古書猛牛堂 |
トマト書房
松山城の西側にあるお堀から5分程歩いたところ、またはJR松山駅から北に10分強のところにある古本屋です。
レコードも充実しており、音楽・アート・文学といったまさにカルチャーが凝縮した場所です。マニアックすぎるでしょというラインナップもあり、そこはさすが俳都松山、こんなものが揃うのかと感心してしまいます。
欲しいものはネットで探すのが当たり前かもしれませんが、本当に欲しい物が見つかる場所はもしかしたらトマト書房さんのようなお店のことを言うのかもしれません。
店主はとても気さくな方で、当時(数十年前に)松山市駅近くにあった本屋に興奮して通っていた経験から、あのときの興奮を再現できるようなお店づくりをしているという話を聞かせていただきました。
普段、新刊本屋を利用している人からすればあまりにもマニアックな本屋にはなってしまうので万人受けしないかもしれませんが、趣味がある人には観光ついでに訪れてもらいたい場所です。きっと予期もしない本との出会いがあるでしょう。
アクセス・店舗案内
住所 | 〒790-0814 愛媛県松山市味酒町3丁目1-14 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 11時~20時 |
定休日 | 不定休 |
公式HP | https://tomatoshobo.com/ |
古本の愛媛堂
松山城の登るロープウェーのある道すがらにある古本屋です。
いわゆる昔ながらの古本屋でしょうか、30,40年その形を変えていないように思われますよく言えば雑誌から漫画含め、雑多に並ぶあたりは年配の方には懐かしさを感じるかもしれません。一方で、どっしり構えた店主夫婦が外から見える位置にいるため人によってはお店に入りにくいと感じるかもしれません。
置かれている本という意味では漫画や他にも子供向けの本もあるのですが、青年誌やアダルト系もあることから親としては子供に行ってほしくないと思う部分もあるかもしれません。
地元の常連さんに支えられているのかもしれませんが、ロケーションは良くても流石にこのままでは厳しいのではないかと思ってしまう本屋です。年々本屋が減っているニュースを目にするのは心苦しくもあり、新しい変化を期待したく、あえて厳しめに思ったことを書いておきます。
アクセス・店舗案内
住所 | 〒790-0004 愛媛県松山市大街道3丁目2-38 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 10時~21時 |
定休日 | 金曜日 |
古本を販売している居酒屋 ホヤケン
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最後は銀天街・大街道商店街という松山市の繁華街エリアにある古本を販売している居酒屋を紹介します。俳句BARとしても営業しているお店です。
ちなみに俳句BARとは、俳句の街・松山ならでは夜のお楽しみということで、初心者でもカンタンに一句詠める仕掛けを持ったお店のことです。
本屋としてはカウンター席の後ろに本が並んでいます。ラーメン屋のカウンターの裏にある本を想像してしまいましたが、置かれている本は漫画ではなく文学的な本が所狭しと並んでいます。気さくな店主夫妻との会話は楽しく、お酒を飲みながら会話が弾んだ本が並んでいたら購入してしまっていたと思います。
ちなみに店主夫妻は、なんとおふたりとも俳人です。しかもサービスで俳号(ペンネーム)を付けてくれるというからお願いしました。
色々と質問にお答えして、付けてもらった俳号。
それは・・・!
居酒屋やBARと呼ばれていますが、手作りの食べやすいお食事が多く、性別問わず、また1人でも入りやすいので食事処としてもオススメです。
アクセス・店舗案内
住所 | 〒790-0003 愛媛県松山市三番町2丁目5ー17 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 18時00分~0時00分 |
定休日 | 日曜日 |
公式HP | https://hoyaken.wixsite.com/hoyakenh |
愛媛・松山市の古本屋まとめ
はじめての松山は、「坂の上の雲」を読んで想像していた世界と答え合わせをするような時間でもありました。
本やネットを通して想像するだけでも楽しいことも多いですが、実際に足を運んでみるとさらに想像力を掻き立てたれ、もっと知りたいという欲が出てくることがあります。
今回紹介した本屋を旅の一部にでも組み込んでみると、学びのある旅になるのでおすすめです。
ぜひ、松山を訪れた際は素敵なbooklifeをお過ごしください。
その他、日本各地の本屋について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
おすすめの本屋ガイド【日本全国、エリアと目的別に紹介】
続きを見る
本屋に行くのが好きな方には、大型書店にて普段は行くことのないジャンルにあえて行き、興味を惹かれる本との出会いを楽しむ「読書しない読書会」がおすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめていますのでチェックしてみてください。
『読書しない読書会』本を読まなくても参加できる読書会
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