こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
BOOKLIFEでは、「本屋で毎日を楽しく」をモットーに本屋にまつわる内容を発信しています。
その中でも本屋紹介ということで、今回は広島県広島市中区にある小さな古本屋「福ぶっく堂」をご紹介します。
こちらのお店は、実家の一室に本を置き続けた結果できてしまったような本屋です。それもそのはず、本当に実際の店主の実家の一室を使って営業されているとのこと。
住まいの間取りそのまま本屋となっている六畳二間の空間は、日本人にとってどこか懐かしさを感じさせてくれるのではないでしょう。そんな落ち着きを与えてくれる本屋「福ぶっく堂」の魅力について詳しく見ていきましょう!
Contents
ごめんくださーいから始まる本屋
電車やバスを降りて「福ぶっく堂」に向かう途中。周りにお店らしきものはありません。初めて訪れる方は本当にあるのかと不安に思うかもしれません。
ただgoogle mapを片手に進んでいくと現れるのがこちらのたぬき。
ちょっと悪そうな顔にも見えますが、何秒か見つめていると憎めない存在になります。。。
そんなたぬきから目線を上げるたところに看板があり、2階へと進んでいきます。
ちなみに本屋の入り口は、住居の玄関です。場所を間違えてしまった気持ちに襲われますが、勇気を出して「インターフォン」を鳴らすか、「ごめんくださーい」と声をかけてみましょう。
本屋というより本好きな人の部屋
靴を脱いで扉を開けるとびっくり、なんと六畳二間の部屋いっぱいに本が並べられています。
本屋を始めるにあたって追加した本棚や家具もあるかと思いますが、開業前から使っていたものもあるのでしょう。部屋にマッチしています。
本屋に来たというよりかは本が好きな人の部屋を訪れた気分になります。
または今は少なくなってしまったかもしれませんが、先生の自宅で教わっていた公文やそろばん教室を思い出してしまう人もいるのではないでしょうか。
本気の選書
幅広いジャンルの本が置かれている印象があります。
その中でも外の看板に書いてあったように「文芸書」「アート」「くらし」「絵本」が多めでしょうか。
店内とのギャップでいうと洋書のアート本があったことでしょうか。ただ展示の仕方はマッチしていて、そこは店主のこだわりがでています。
旅の本が、トランクに並べられていたりとこうして演出は興味をそそられてしまいますね。
自宅でも試したくなります。
本気の選書、それは丁寧に1冊づつ並べていったのではないか?そうした気持ちのこもった本が並んであるように感じました。
本屋よりも小さな図書館としての役割
時間が経つにつれ、こうしたお店がどの街にもたくさんあればいいのになと考え始めました。日本中で今も図書館が作られていますが、無理に税金をかけなくてもこうして本と人が繋がれる場所はできると思ったからです。
自宅に置かれた本が部屋とともにシェアリングされた世界。もちろん課題も多いでしょうが、素敵な世界ではないでしょうか。
お邪魔しましたが似合う本屋
福ぶっく堂の店主のお人柄はとても素敵です。遠慮なく本に関する質問をしてみましょう。きっとより充実した時間になることでしょう。
本屋を出るときは玄関で靴を履いて帰ることになります。
本屋なのに「お邪魔しました。また遊びに来ますね」と自然と話してしまい、まさに遊びに来た時間が楽しくて、帰るのが名残惜しい感情が芽生えました。
こんな本屋らしからぬ不思議な体験を是非、楽しんでもらいたいです。
まとめ
本に囲まれて、まったりとした時間を過ごさせてくれる「福ぶっく堂」。
家の本棚を見返すような時間の中で、大事な一冊との出会いがあるかもしれませんよ。
ぜひ、鷹野橋の小さな古本屋「福ぶっく堂」で素敵な本屋LIFEをお過ごしください。
鷹野橋の小さな古本屋「福ぶっく堂」
住所 | 広島市中区大手町5丁目11-9 |
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最寄り駅 | 広電宇品線鷹野橋電停より徒歩5分 |
営業時間 | 火・木・土 11:00-17:00 ※最新の情報はHP参照ください |
ホームページ | http://fukubookdou.com/ |
福ぶっく堂での購入本を紹介
ここからは福ぶっく堂で購入した本の「購入理由」を紹介します。
本屋LIFEでは、「目的もなく本屋さんを訪れて本を選ぶ」という時間をおすすめしています。たくさんのジャンルの本棚を眺めていると、自然とその時々の興味関心や感情と向き合うことにつながります。そうした中で手に取って、購入する本にはきっとあなただけの特別な理由があるはずです。
大事なのは本の中身だけではありません。
ぜひ、本屋での時間を楽しんでみてください。
林芙美子 女のひとり旅
購入理由:1900年代前半に女性ひとりで海外含め旅をした動機が知りたくなった
福ぶっく堂のある広島市内に来る前に、広島県尾道市を訪れていました。その尾道にゆかりの深い作家といえば林 芙美子氏の名前を上げる方も多いのでないでしょうか。
尾道訪問後ということもあり、「林 芙美子」の名前を見たとき思わず手にとってしまいました。ざっと中身を見ていると、1900年代前半にパリを始め、女性ひとりで旅をしていることが書かれていました。時代背景を考えると中々できることではないし、なぜ、そこまでして一人旅をしたのか?そのことが知りたくなってしまい、購入しました。
大不況には本を読む
購入理由:自分なりの本を読む仮説と著者の考えをぶつけてみたかったため
新型コロナのこともありこれからの不況のことを想像してしまったことと自宅で本を読む人が増えたというニュースを関連付けて手に取った本です。
個人的には、不況下ではどうしようか考えざるを得ないことが本を読む動機になっていると思っていて、では、著者の方はどのように考えているのか?そんな対話を本を通して行いたくて購入することにしました。
全くジャンルの異なる2冊ですが、尾道のことが好きなんだぁと再確認したこと、潜在的に大不況になることを予想している自分がいることに気づける本屋での時間となりました。
本屋訪問memo
本に関わる副業をしたい人にとって、部屋の一室を使った「福ぶっく堂」の取り組みは参考になるかもしれません。とはいえ、紙の本を買う人、買いに行く人が減っている中で、本を売るのみの商売としては厳しいのも現状でしょう。
このあたりはもうひと工夫考えるか、儲からないけど必要な場所として国や市など儲けを優先しない組織から支援してもらう形もありかもしれないですね。