こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
今回のエピソードでは、中国の読書文化と書店の取り組みについて取り上げます。
特に「City Read」という言葉が中国のSNSで話題となっていることに注目します。これは「City Walk」の流行から派生したもので、地元の街で読書を楽しむという新しいスタイルです。2024年5月の日経の記事では、厳しい経営状況にある書店がこの新しい読書スタイルに希望を見出していると報告されています。
中国書刊発行業協会の2022年の調査によると、994店のうち35%の書店が資金繰りに苦しみ、営業継続が難しいと答えています。特に注目されるのは、20,000ブックショップとThe Lionという2つの書店の取り組みです。
まず、リアル書店「1200bookshop」は書籍販売に加え、カフェスペースや雑貨販売を行っています。経営者の劉二囍さんは建築家でもあり、書店の運営を続けるために本以外のビジネスを展開しています。彼は書店を文化や芸術のスペースとして再構築し、本の販売以外にも価値を見出そうとしています。
「神獣之間 The Lion」はオンライン書店と同じ価格設定を店頭でも行い、さらに会員制度を導入しています。会員は本の割引やイベント、オンラインコースに無料で参加できる特典があり、この会員制度が主要な収益源となっています。創業者の蒋巍さんは、本の販売だけで利益を上げるのは困難と初めから認識し、書店を文化空間として位置付け、多様なビジネスモデルを展開しています。
日本でも同様の取り組みが見られますが、中国の書店は特に大胆なビジネスモデルを採用し、持続可能な運営を目指しているようにも思えます。本という媒体を通じて文化体験を提供し、書店の存在価値を再定義することが求められているのです。
結論として、中国の書店は厳しい経営環境の中で、革新的な取り組みを行い、文化とコミュニティの中心としての役割を果たしています。日本の書店もこれらの事例から学ぶことがあるかもしれません。
詳しくは以下からぜひ音声での解説を聴いてみてください。
#96 City Read(街読書)が話題に!中国の書店が生き残りをかけて取り組む新たな価値
今回のトーク内容
本の未来を考えるポッドキャスト『booklife radio』。今回は下記のテーマでお話しました。
今回のトーク内容
- 中国の読書の取り組み
- City Readという街中での読書
- 書店の未来と文化体験の重要性
- 書店を活用したブランドビジネスの展開
- 簡易制度とイベントによる収益源の重要性
- 本屋の構想とビジネスの現実
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