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無料でいいの!?YKKセンターパークでファスナーを学ぶ

2021年5月4日

YKKセンターパーク

みたっくす

こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!

booklife(ブックライフ)では、「本のある生活」を目指して、本と触れ合うきっかけや本のある楽しい日常を発信しています。

普段、着ている服についているファスナー。その多くは「YKK」の文字が刻印されたものではないでしょうか?

世界約70の国と地域で事業を展開しているYKKグループは、スライドファスナー(いわゆるファスナー)の生産が有名で、世界シェアの約45%を占めると言われています。

ちなみにYKKの社名の由来は、旧社名である「吉田工業株式会社(Yoshida Kogyo Kabushikigaisha)」の略称で、Yは創業者の吉田忠雄氏の苗字からきています。創業者の吉田忠雄氏は、富山県魚津市出身ということもあり、富山県黒部市に大規模な生産拠点を置いています。

実は、そんな黒部事業所の一部を『YKKセンターパーク』として一般に開放しています。あまり知られていないかもしれませんが、そこはまるでファスナーや窓の博物館です。

無料でこんなに見せてもらえていいの?と思うほどで、YKKの歴史を通してファスナーと窓の仕組みについて詳しくなれます。

『YKKセンターパーク』について

黒部市

このエリアに住んでいない人からすれば、向かう道中の景色に圧倒される場所に『YKKセンターパーク』はあります。

『YKKセンターパーク』がある富山県黒部市は、黒部ダムでその地名を知っている人も多い場所ではないでしょうか。また春からは黒部峡谷鉄道トロッコ電車が運行を始め、新緑から秋には紅葉を楽しむことができる観光名所としても知られています。

そんな黒部市内にある『YKKセンターパーク』からは北アルプスと呼ばれる立山連峰を一望することができます。

YKKセンターパーク

この開放感は、たまらないのではないでしょうか。

YKKセンターパーク内には、丸屋根展示館1号館と2号館、それとふるさとの森と名がついている緑豊かな公園とカフェスペースがあります。

展示館では、ファスナーや窓の仕組みと歴史、創業者・田忠雄氏の経営理念や人生について分かりやすく紹介されています。カフェスペースでは、YKKブラジル農園直送の自家焙煎コーヒーを楽しむことができます。

YKKセンターパーク カフェ

YKKセンターパーク コーヒーゼリー

オープンカフェから眺める景色も開放的で、北アルプスと緑を眺めていると時間を忘れて居続けてしまいそうになります。。

YKKのファスナーについて

ところでYKK製のファスナーが壊れたという経験はありますでしょうか?
正直、ファスナーが壊れた!といった経験をした時、そこにYKKの文字をみることは殆どありません。

きっとYKK製のファスナーは質が良いと思っている方は多いことでしょう。

みたっくす
YKKファスナー最強

1号館の展示は、ファスナーの種類の説明から始まります。

何気なく身につけたり、使用しているファスナーですが、その種類は3つあることを知ります。

  • エレメントが金属でできている『金属ファスナー』
  • エレメントがコイル状の樹脂でできている『樹脂ファスナー』
  • 樹脂製のエレメントがテープに射出成型された『ビスロンファスナー』

製造工程、色の付け方など大きな映像を用いてわかりやすく解説してくれます。

他には、壊れない理由などYKK製ファスナーに対して思っていることは、展示館を観れば明らかに、そして納得することができることでしょう。

展示館の中央にはYKKタウンと呼ばれるYKK製品がどういったところで使用されているのかがわかる展示がまるでブティックのように並んでいます。

YKKセンターパーク

テントや飛行機のシートだったり、消防服や宇宙服だったりと、こんなとこにも、あんなとこにもファスナーが使われていたんだ!と驚きながら観ることになるでしょう。

ファスナー 展示

ファスナー 展示

ファスナー製品の応用をたくさん知り、物知りになった気分です。

企業を通して歴史を知る

YKK株式会社の設立は、1943年です。つまりYKK株式会社の歴史は、戦後復興との歴史と重なります。

2号館には、そんな歴史年表が壁一面に展示されています。

アメリカ製のファスナーに打ちのめされながらも機械を輸入し、ゆくゆくはアメリカ製を越え、目標だったアメリカ製ジーンズにYKKのファスナーが採用されるといったまるで映画のような歴史など、YKKが取り組んできたことから学ぶことは多く、人それぞれ参考になる点を感じ取ることができるかと思います。

特にたくさんの競合が現れているにも関わらず、今も世界45%のシェアを持っているというビジネスの取り組みは、事業を志す人にとって学ぶ点が多いのではないでしょうか。

歴史というものを、企業の歴史を通してみるのも面白いかもしれませんね

みたっくす
ちなみにYKKは非上場企業です

また企業の歴史は、創業者・経営者の歴史でもあります。1号館には創業者、吉田忠雄氏の歩みが展示されており、現在に至るまでの取り組みや考え方までを知ることができます。

その中には、同社が「善の巡還」という企業精神を掲げるに至った歴史も含まれます。その言葉を知った時、その言葉の重みや深さというものを痛感する機会となりました。

YKKセンターパークは、地元の子供達の社会科見学先にもなっているみたいで、見学した子供達による手書きの感想も展示されていました。その感想の中で、多くの子が「善の巡還」について書いていました。こうした考えに子供の頃から触れ、善について自ら考える機会があることはとても大事なことではないでしょうか。

まとめ

YKKセンターパークでの時間は、大人になってからの社会科見学のような時間となるでしょう。

きっと当たり前のように使っているものほど、実は詳しく知らないことを痛感する時間になるかもしれません。だからこそ面白い時間になりますし、またファスナーの用途をたくさん知ることは、何かを企画していく上での発想のヒントになるかもしれません。

富山県を訪れる際は、ぜひ、黒部市にあるYKKセンターパークまで足を延ばしてみましょう。きっと学びのある時間が過ごすことができますよ。

※2020年には、世界のファスナー王 吉田忠雄のことばを子どもたち向けに書籍化された本が出版されました。興味を持った方はチェックしてみてください。

YKKセンターパーク施設情報

住所〒938-8601 富山県黒部市吉田200
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アクセス◆北陸自動車道「黒部IC」より車で約15分(MAP A→B)
◆宇奈月温泉より車で約40分
◆公共交通機関をご利用の場合
・北陸新幹線「黒部宇奈月温泉駅」より路線バスで約20分
・あいの風とやま鉄道「黒部駅」より車で約10分
・あいの風とやま鉄道「生地駅」より徒歩で約15分
・富山地方鉄道「電鉄黒部駅」より車で約10分
開館時間9:00 ~ 16:30
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始、特定日
※特定日、年末年始は全施設休園
公式HPYKKセンターパーク

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本のある暮らし応援メディア「booklife」運営者。 podcastでは本のある生活を中心に、本に纏わる話から本の感想、本の未来に関する考察を発信しています。月に一度「読書しない読書会」を開催しています。

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