こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
booklifeの本棚へようこそ。
身の回りで起きている「お金」にまつわること。
「キャッシュレス決済」「暗号通貨」、ビジネスに関わっている人なら「ブロックチェーン」「デジタル通貨」という言葉を何度も耳にしているのではないでしょうか。
例えば、実感を持ちやすいことの一つとして、キャッシュレス決済があります。
日本国内の決済に占めるその比率は、2019年時点で26.8%となりました。covid-19による影響を受けた2020年は、その数字はもっと上がっていることでしょう。
政府は、2025年には比率を40%へ、そして、ゆくゆくは80%まで上げることを目標としています。これらの大きな変化の多くは、デジタル化・DXによりますます実現されていくことでしょう。
「お金=マネー」はどの様になっていくのか?そのために何をしていくべきか?金融業界に関わる方はもちろん、関係ない人でも理解しておくことは変化への備えとなることでしょう。
このページでは、「お金」にまつわる話の中でも「フィンテック」「次世代金融」を理解したい人やこの分野で行動を考えている人に役立つ本を紹介する生きた本棚です。
月に2冊、新しいタイトルを投稿していきます。
是非、このページをブックマークするか、この本棚が増えてきたときにもう一度見に来てください。
21世紀の貨幣論
2021年2月8日
マネーに関する教養は、この一冊で身につけることができるかもしれません。
マネーが、マネーであるための3要素の成り立ちから始ます本書は、今、当たり前のものとして存在していた「お金」というものに対して新たな視点を与えてくれます。
さらに各テーマを通して、マネーの本質=信用システムを近代や古代・中世の史実を通して解説。それはまるでマネーが持つ力に世界が飲み込まれいく様を想像させられます。
それでも人々は、何度もその巨大なマネーに対して向き合っていきました。
たとえば、アルゼンチンを始め、各国で起きたデフォルトのときの人々はどのようにマネーを扱ったのか?
「21世紀の貨幣論」は、こうした史実から現代のマネーの問題に対する挑戦を、強烈に刺激してくれます。
アフター・ビットコイン
-仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者-
2021年2月8日
ビットコインとブロックチェーンの教科書となる存在です。
アフター・ビットコインが教科書たらしめる所以は、金融関係者の視点からビットコインなどの暗号通貨に対して、その根幹となる技術、ブロックチェーン(分散台帳型技術)を解説しているからです。
テクノロジーの視点で語られ、専門的で読者を置いてきがちな本になりやすい内容を、身近なことに変換した本書は、これからのブロックチェーンの可能性に心躍る事実を教えてくれます。
そして、2017年10月に出版された本であるからこそ、今、2021年までのビットコインやその他暗号通貨の変遷を振り返り、未来を考える上で貴重な本となることでしょう。
それをお金で買いますか――市場主義の限界
2021年3月15日
我々はなんでも売り物にされる社会を望むのか?
拡大する経済格差に対して、このままで良いのだろうか?と違和感を感じているならこの本を手に取ると良いでしょう。
全てが売り物となる社会は、不平等を加速します。
それは決して高価なモノを所有したり、高いもの食べれたりということだけではなく、日々の生活の安心や安全、さらには人生の選択が益々、金次第となった場合はどうでしょうか。
加えて「それでもお金で買いますか」は、道徳的価値にページの大半を割いています。
それは商品(値段がつく)になることにより、腐敗することがあるのではないか?という問いです。
例えば、新入生になる権利やノーベル賞、投票権、何より人間に値をつけることは道徳的に許してよいことか?また歴史上こうした試みはどういったことを招いてきたのか?事実も交えて問いかけてきます。
マネーの影響力が拡大する市場主義の中で、一人ひとりが考え、身近なことから見直すきっかけを本書は与えてくれます。
そして、金融に関わる人たちにとっては、それでも市場主義を貫き続けるのか?ということを試される本になることでしょう。
参考文献
日本のキャッシュレス決済比率、決済事業者及び国の開示の在り方について
リンク先:https://www.meti.go.jp/press/2020/06/20200626014/20200626014-3.pdf
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