こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
今回のエピソードでは、ヨーロッパの若者たちが英語の本を求める背景について紹介します。
ニューヨークタイムズに掲載されました記事によれば、最近、ヨーロッパの若者たちは現地語の翻訳版よりも、米国や英国で出版された英語版の本を好んで購入する傾向が強まっています。特に英語が堪能な国々でその傾向が顕著で、オランダの書店などが例として挙げられています。
この現象の背景には、SNS、特にTikTokの影響が大きいです。英語の本が紹介されると、そのままの表紙や内容の本を欲しがるため、現地語に翻訳されたものではなく、英語版を購入するという流れが生まれています。
このトレンドは出版業界にも影響を与えています。出版社は翻訳本の方が印税が高く、英語版ばかりが売れると収益が減少します。また、書店側も英語版を追加で仕入れる必要があり、翻訳本が売れない問題に直面しています。
しかし、この現象をポジティブに捉える視点もあります。オランダの書店「リブリズ」の書店員は、若者たちが書店に戻ってきたことを歓迎し、本を読む文化が復活していると述べています。
日本では英語とは異なる現象が見られ、韓国の書籍が翻訳されて多く入ってくるなど、言語の垣根を超えた書籍の流通が進んでいます。この現象は、英語の書籍をプロモーションする機会にもつながり、世界的な書籍の普及に寄与すると考えられます。
英語の本を紹介する際にSNSの活用が重要であり、特にTikTokでの紹介が購買意欲を高めています。書籍は単に読むためだけでなく、紹介者とのコミュニケーション手段としても機能しています。紙の本が持つ触感や存在感が、デジタル書籍にはない価値を提供しています。
最後に、言語の垣根を越えてそのままの内容を楽しみたいというニーズが増加しており、今後もこの傾向は続くと考えられます。出版業界はこのトレンドを捉え、戦略を見直す必要があります。
詳しくは以下からぜひ音声での解説を聴いてみてください。
#112 翻訳本より英語版!ヨーロッパの若者たちが選ぶ理由
今回のトーク内容
本の未来を考えるポッドキャスト『booklife radio』。今回は下記のテーマでお話しました。
今回のトーク内容
- ヨーロッパの若者たちが英語の本を欲しがる理由
- SNS(特にTikTok)の影響による英語版本の増加
- 世界各国で英語の本を広める可能性
- K-POPにおける言語の選択
- SNSと本の関係性
- 紙の本 vs. 電子書籍の違いと価値
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