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絵本を手に取る大人が増えているという話

2021年4月12日

絵本 売上

みたっくす

こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!

booklife(ブックライフ)では、「本のある生活」を目指して、本と触れ合うきっかけや本のある楽しい日常を発信しています。

2021年4月6日の日経新聞に掲載された「大人も絵本」の大きな見出し。

子供への読み聞かせをきっかけにハマった人、サークル活動を通じて大人ならではの解釈を得た人など、様々な理由で絵本を手に取る人が増えているとのことが書かれていました。

以前、書いたターリズにある絵本の記事でも触れていますが、絵本は、大人にこそ夢や希望を呼び戻すことにつながるかもしれない素敵なアイテムです。

今回は、大人と絵本について綴っていきます。

絵本の売上が増えている

日経新聞には、出版物全体の売上は減少している中、絵本の売上は2020年は6%増になる見通しと書かれていました。

新型コロナによるおうち時間の増加が大きな要因かもしれません。しかし、絵本のある生活が日常になった大人は、これからも定期的に買い続ける人は多いように思われます。

一つ目の理由として、記事でも触れている通り大人の絵本の読書会が盛り上がっていることです。またこうした読書会では、それぞれの解釈を発表し合うのが一般的なようです。

のんきみち
引用元:記事中で紹介されていた絵本サークル「のんきみち」

記事執筆時の2021年4月現在はオンラインでの開催が中心ですが、将来にはオフラインの場へと移って開催が増えていくのではないでしょうか。絵本であれば短い時間で読むことができますので、合間の30分程度の時間さえあれば、読み合って、感想を言い合うということは実現できるように思われます。

開催できる場所は、図書館かもしれないですし、今ではコワーキングスペースのようなリモートで働ける場所が増えていますので、そうしたフレキシブルなスペースを活用した開催も増えていく可能性もあります。

つまり文化的活動が続くことで、絵本の売上が底上げされ続ける可能性は高そうです。

2つ目には、絵本の読みやすさがあります。

数百ページに及ぶ1冊の本を読もうとすると早い人でも数時間、平均しても半日から1日くらいはかかることでしょう。ですが、絵本は5-10分あれば読めるものばかりです。

SNSなど短文や写真・映像に慣れている生活の中においても、絵と僅かな文章というシンプルな絵本はすんなりと受け入れられることでしょう。それでいて内容を楽しみながら、さらに自由な解釈すらも楽しむことができるのだから人気が出ているのも納得です。

絵本は解釈を楽しむのに最適な題材

絵本の作りは、活字の本とは異なり1枚1枚で場面が大きく変わることが多く、また情報も絵が中心ですから自然と絵からお話を考えることになります。

例えば、以下のような絵本にハリネズミさんが写っているとしましょう。

絵本

その表情を自信がありそうなと捉える人もいれば、不安げと思う人もいるのではないでしょうか。そして、そのように思った理由にはきっと人それぞれの解釈があるはずです。

これは欧米で子供の頃に行われているアート教育とも通じるものがあります。欧米の国々では、子供の頃から美術館に行き、

  • この絵の中で、どんなことがおこっていますか?
  • あなたは、何を見てそう言っているのですか?
  • もっと発見はありますか?

そのような問いに答える教育が行われていると聞きます。

日本においても似たような取り組みとして、「対話型アート観賞」という活動が大人向けに普及し始めているのですが、大人の絵本か注目されるのと同じ背景があるのかもしれません。

特に子供の頃に暗記中心の教育を受けた人たちにとってこうした自分なりの解釈・意見を持ちやすい絵本は、「大人」になったからこそ新鮮で、夢中になってしまうのかもしれません。

子供の読み聞かせにも解釈を持つことは大切

また子供に絵本を読み聞かせるときも親として自分なりの解釈を持っているかは大切なことではないでしょうか。自分なりの解釈(意見)がないということは、親として絵本を通して伝えたいことがないまま読み聞かせしてることになります。

子供に質問されたときでも、「パパはね、ママはね、こう思うよ。○○はどう思った?」。

そんなやり取りには自分なりの解釈を持つことが不可欠ではないでしょうか。

絵本は知らないことに気づかせてくれる

例えば、絵本の中に、ゾウが出できたり、リンゴが出てきたり、銭湯が出てきたりしたとします。

そこで質問です。

「ゾウについて詳しく教えてもらえますか?」と問われたら答えれますか?

みたっくす
お鼻が長い動物で・・・大きくて・・・

といった様に分かっているつもりでもまだまだ表面的なことしか知らないことに気づくのではないでしょうか。

無知の知という言葉があるように知らないことが恥ずかしいことではありません。知らないことをむしろ喜ばしく思い、子供の頃のように知らないことを楽しむつもりで、絵本を通して好奇心を掻き立てられてしまいましょう。

もっと「知りたい」と思ったら、大人は「本」も読めるわけですから。

絵本の探し方

まずは書店か図書館に足を運ぶことをおすすめいたします。

当然、amazonなどネットから絵本を買うことはできますが、そこで書かれたレビューを見たとしても親が子供向けに良いか悪いかという視点が多く、自分にとって楽しそうか、好きなのかわかりにくいものです。

だからこそ実際に絵本が沢山ある場所に行き、気になった本を思い切って買ってみましょう。

絵本の解釈が人それぞれなように、絵本の選び方も人それぞれです。

それでも悩んでしまうという方は、各出版社や本の通販サイトで「大人に読んでほしい絵本」という特集を組んでいますので、参考にみてみるのもよいでしょう。

hotto

honto 絵本
引用元:hotto 大人に読んでほしい絵本

EhonNavi

絵本ナビ
引用元:絵本ナビ

絵本のある生活へ

大人になったからこそ、共感できる絵本、言葉が心に染みいる絵本との出会いがあるものです。そして、そうした一冊を身の回りに置いておくことで豊かな気持ちで毎日を過ごすことができます。

そして、時々、読むだけでなく大人同士、絵本を語り合う読書会に参加してみるのもよいでしょう。自分にはない解釈を知り、新しい知識を得ることで知らなかった世界が開けるかもしれません。

絵本は、日々を楽しくするきっかけを当たえる素敵なアイテムになります。

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みたっくす

本のある暮らし応援メディア「booklife」運営者。 podcastでは本のある生活を中心に、本に纏わる話から本の感想、本の未来に関する考察を発信しています。月に一度「読書しない読書会」を開催しています。

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