こんにちは。みたっくす(@book_life_net)です!
booklife(ブックライフ)では、「本のある生活」を目指したい人向けに、本と触れ合うきっかけや本のある楽しい日常を発信しています。
金沢21世紀美術館を始めとした文化的施設から歴史的な町並みとデザイン性の優れた建築が集まる金沢市。訪れた人を虜にする魅力が沢山あります。
そんな金沢駅周辺には個性的な本屋も集まっています。
金沢で活躍するクリエイターを支援する本屋から金沢らしい蔵書や雰囲気のある古書店までどれも店内を見て回るだけでもワクワクします。
この記事ではそんな金沢にある本屋を目的別に紹介します。記事の最後では、「世界の魅力的な図書館 ベスト20」に選ばれたこともある金沢海みらい図書館も紹介します。見どころの多い金沢なので、観光ついででは時間が足りないかもしれませんが、一緒に足を運んでみるとより充実した旅になることでしょう。
※各店舗の写真は、2019年9月に訪れた際のものです。
※営業状況が、新型コロナの影響で変更になっている可能性があります。訪れる際は公式の情報をご確認ください。
Contents
アートに興味ある人・クリエイター向けならこの本屋
本と印刷 石引パブリック
ひときわセンスがあり、センスを磨ける本屋
金沢市を訪れるとデザインセンスが良い街と思う人も多いのではないでしょうか。
石引パブリックは、そうしたデザインの幅をひろげることに貢献している本屋です。
店内には、壁一面に広がる海外/国内の写真集やデザイン関連のアート本からカルチャー・暮らし・絵本・人文書・マンガなど国内の新刊本まで厳選された本を取り扱っています。
また特筆すべき点として「リソグラフ印刷」の提供を行っています。つまり印刷サービスも提供しているのです。
「リソグラフ印刷」とは、インクの乗った感じが版画で刷ったような、味わいのある仕上がりになる印刷のことで、個性的なフライヤーやショップカード、ZINE作りに向いています。
店内には、「リゾグラフ印刷」によってすられたZINE・リトルプレスなども置かれており、個性的な本屋をより際立たせています。いくつかの手に取りましたが、金沢で活躍するクリエイターやデザイナーの作品のように見受けられました。
つまりクリエイターにとって本屋でインプットを行い、そのアイデアを印刷というアウトプットがができ、また作成した作品は、本屋を通して販売してもらえるかもしれないと考えると素敵なサイクルが回っているように感じます。まさに本屋という役割に収まらず、クリエイターを支援する場所となっているのではないでしょうか。これからの本屋のあるべき姿を見た気がします。
また別の記事で後から知ったことですが、石引パブリックでは、取次を通さず、出版社からの直接買い取りや海外ディストリビューターからアート系本を直接購入などをさまざまなルートで仕入れているとのことです。
つまり売れているから仕入れたり、とりあえず仕入れるというのではなく、一冊一冊が真剣に吟味されたものとなるのは想像に難くありません。
だからこそ普段から本屋に足を運んでいる人にこそ、「石引パブリック」をおすすめしたいです。きっと普段、目にしないような本に興味深々となり、併設しているカフェでドリンクを注文して本を読んでしまうことになるでしょう。
もちろん観光のついでに訪れることもおすすめです。ここでしか見つからない大事なお土産となる一冊が見つかることでしょう。
アクセス・店舗案内
住所 | 石川県金沢市石引2丁目8-2 山下ビル1F |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 13:00〜19:00 |
定休日 | 毎週日曜・月曜 |
公式HP オンラインストア 印刷サービス | https://www.ishipub.com/ https://ishipub.theshop.jp/ https://ishipub-printing.com/ |
金沢らしい蔵書を見つけたいならこの本屋2軒
オヨヨ書林 シンタテマチ店
一歩足を踏み入ればタイムスリップしたかのような金沢の本が集まる古書店
アート、デザイン、写真集、映画、サブカルチャーなどが人一人通れるかも怪しいほど所狭しと本が積まれている古書店です。その光景は古書店ならではです。
直接仕入れたような新刊が一部置かれていましたが、多くの本は手に取ると数十年前の本が当たり前で、そうした古書が積まれてできた雰囲気は、まるでタイムスリップした感があります。
地元の方からも買い取りをしているからか地元色のある本が多いのも特徴で、本を通して金沢の文化を感じ取ることができる場所にもなっています。またそうした本を求めに学生さんが入れ替わり訪れていました。貴重な資料館のような役割を担っているのかもしれませんね。
そして、その土地ならではの本が循環させている「オヨヨ書林」だからこそ、本を通じて金沢が持つ文化的な魅力を感じることができる場所です。
お店は、個性的なお店が多く立ち並ぶ新竪町商店街の一画に構えています。
是非、観光ついでに一緒に訪れてもらいたい古書店です。
アクセス・店舗案内
住所 | 石川県金沢市新竪町 3-21 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 11:00 – 19:00 |
定休日 | 水曜日 |
公式HP | https://oyoyoshorin.jp/ |
オヨヨ書林 せせらぎ通り店
まるで古書の温泉に浸かる時間
文芸書、思想、社会科学、アート、デザイン、絵本、宝生流謡本など幅広いジャンルを扱う古書店です。
独特の建物の外観は、鉄工所跡をそのまま使用しているとのことで、さらに看板や窓から映る本との相性がよいのか落ち着いた雰囲気を醸し出しています。さらに店内に入ると、驚くほどそこら中に積まれた古書、古書、古書の山。まるで古書の温泉に浸かっているような気分になります。
とはいえ古書だからと取っ付きづらいこともなく、意図的なのかランダムなのかわからなく置かれた本が妙に主張をしてきて次から次へと気になる本が出てきます。いざ、手に取ると40年前の本かよ!ということもざらで、そうした今までと違った本に興味を持ちやすい場所です。
また市内のホテルが集まる中心街から近く、訪れた際は観光客が多く訪れていましたが、地元の方らしき人も椅子に腰を掛けてゆっくりと本を読んでいる姿も印象的で、地元の生活に溶け込んだ本屋の姿を見ることができます。
「オヨヨ書林 新竪町店」同様に金沢らしい特徴のある古書を多く楽しむこともできる古書店ですので、金沢21世紀美術館といったアート、もしくは泉鏡花・徳田秋聲・室生犀星などの金沢文学の文脈で金沢を訪れる人にはセットで訪れるとより深みのある時間となることでしょう。
アクセス・店舗案内
住所 | 石川県金沢市長町1丁目6-11 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 13時ー19時 |
定休日 | 月曜日 |
公式HP オンラインストア | https://oyoyoshorin.jp/ https://044seseragi.thebase.in/ |
大型の本屋に行きたい
金沢ビーンズ明文堂書店
自然光豊かな大型書店
金沢駅からは車で10分ほど離れたところにあるひときわ目立つ大型書店です。蔵書数は文句なし。ここに来れば新刊本に関してはほぼ揃うのではないかと思うほどです。
都市圏でいう紀伊國屋書店やブックファーストのようなと書店といえばわかりやすいでしょうか。
建物の設計もユニークで、たくさん設けられた窓からの採光が気持ちよく、開放感のある空間は気持ちいい店内にいながらも外で本を見ている気になります。本屋というとちょっと暗い雰囲気のお店ばかりなので、たくさんの自然光を感じるお店が新鮮に感じることができます。
またキッズコーナーやソファ、タリーズコーヒーが併設されているため、その場でゆったりと本を読むこともできるし、子供連れでも安心できます。休日に訪れましたが、人がいっぱいで、駐車に困るほどだったのも納得です。
しいて言うなら観光客向けの本屋と言うわけではないので、建物の作りなどの空間の作り方と言った本屋などお店を手掛ける方は、一度訪れると気づきを得ることがあるかもしれません。
アクセス・店舗案内
住所 | 石川県金沢市鞍月5丁目158 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 1階7:00〜24:00 2階・3階9:00〜24:00 |
定休日 | 無休 |
公式HP | https://kanazawa-beans.com/ |
デザイン・建築に興味がある人向けの図書館
金沢市図書館-金沢海みらい図書館
本の匂いを感じない世界を代表する図書館
デザイン・建築好きな方におすすめしたい図書館です。
「金沢海みらい図書館」は、2012年に世界の最も美しい公共図書館 ベスト25(米国ネットサイト・フレーバーピル)に選ばれ、2014年には米国旅行ガイド・フォダーズで「世界の魅力的な図書館 ベスト20」にも選ばれるなど数多くの受賞歴のある図書館です。
異彩を放つその造りのコンセプトは、開けたときに「わっ!」とうれしくなるような「ケーキのハコ」だそうです。また水玉模様の正体は、約6000個の丸い窓です。
自然光を活用して読書に最適な光を館内へ採り入れるためにかたち・大きさ・配置・光の入り方まで設計して作られています。そのためか光をふんだんに採り入れる設計となっているけど、柔らかい光で居心地がよく、本が焼けることもない人に本に優しい空間となっています。また設計が影響しているのか本の匂いを感じない、まさに未来の図書館だと感じます。
こうした図書館を建ててしまうあたり、金沢市が建築やデザインというものを大切にしていることが分かりますし、その結果として観光客が集まるのはもちろん、地元の子供連れの家族からカップルまで図書館で多く見かけたことにも納得してしまいます。
ちなみに図書館は、地元の人ではなくても入場可能で、写真撮影も申請すればOKとのことでした。そのおかげもあってかインスタグラムでも多くの写真を見つけることができます。
本が好きではない人にも訪れてこの空間を味わってもらいたい図書館です。
図書館の魅力については以下のサイトを見ていただくとより分かるかと思います。
もっと詳しく
アクセス・店舗案内
住所 | 金沢市寺中町イ1番地1 |
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地図 | google mapを起動する |
営業時間 | 月曜・火曜・木曜・金曜:10:00~19:00 土曜・日曜・祝日:10:00~17:00 |
定休日 | 水曜日(祝日・振替休日と重なった場合は開館) 特別整理期間(6月第1月曜日-翌々日、11月の最終月曜日-翌週の金曜日) 年末年始(12/29-1/4) |
公式HP | https://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/ |
その他、日本各地の本屋について知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
おすすめの本屋ガイド【日本全国、エリアと目的別に紹介】
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本屋に行くのが好きな方には、大型書店にて普段は行くことのないジャンルにあえて行き、興味を惹かれる本との出会いを楽しむ「読書しない読書会」がおすすめです。
詳しくは以下の記事にまとめていますのでチェックしてみてください。
『読書しない読書会』本を読まなくても参加できる読書会
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