連載

小さな本屋(インデペンデント書店) で本屋の主張を感じる【第2回】

2022年5月11日

インデペンデント書店

「本屋」と聞いて、どのようなことを思いますか?

本好きな人たちが訪れる場所で、普段本を読まない人からすれば遠い存在かもしれません。ましてやデジタルで本を読むことも、聴くこともできる時代になり、あえて本屋に行こうする人も少なくなっているかもしれません。

それでもそんな時代だからこそ、あえて本屋に足を運ぶことで得られることがたくさんある時代にもなりました。

本連載では、『本を読まなくても本屋がすごく楽しくなるシリーズ ~本を読まなくてもできる教養の磨き方~』と第して、本屋という素敵な空間を通して、自分の感性やセンス、多角的な視点の磨く方法を探っていきます。

個性を持った独創的な本屋

本屋といってもその在り方は様々です。

ビル一棟の中に数十万から100万冊を超える蔵書数を誇る大型書店もあれば、街の本屋としてこじんまりとしたところもあります。他にもブックオフのような中古書店のようなところもあります。今ではamazonや楽天ブックスのようなネット書店も本屋と言っても良いかもしれません。

本を探して、買うだけなら大型書店とネット書店だけで十分と考えている人も多いのではないでしょうか。また安く買いたい際は、本屋ではなくメルカリで買うという選択肢を取っている人もいるでしょう。

 

小さな本屋を開業している方には失礼な言い方になるかもしれませんが、「本を探して、買う」という行為に関しては、大型書店やネットでの購入のほうが経済的・利便性の面でも勝っていると誰もが分かっていることと思われます。

一方で、逆の言い方をすれば、多くの方が小さな本屋を軽視しているというか、わざわざ行く必要もない場所と思っているのかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。

小さな本屋にも価値あるところはいくらでもありますし、もっといえば、小さな本屋だからこそ大型書店やネット書店に期待できない魅力があるのです。

 

大型書店は、今でも多くの本が好きな人たちで賑わっています。
本屋に入れば、ベストセラー本、その時々の売れ筋の話題作が目のつくところに陳列されていて、定期的に企画モノ(フェア)もあり、様々な本に触れあうことができます。そうした中では、つい本を買ってしまうということもあるでしょう。

一方で、少し乱暴な言い方をすれば、こうした大型書店は、その時々の売れる本を中心に陳列しているのも事実でしょう。売れなくては経営が成り立たないので致し方ないことであるのですが、そうなると昨今の書籍の販売事情においてはビジネス書やコミック中心となり、その他もわかりやすい内容の本が並ぶといった方向へと変わってきている気がします。

 

それに対して、小さな本屋は、そんなことはありません。

ちなみにここでいう小さな本屋は、昨今、独立系書店またはインデペンデント書店と言われる本屋を指します。旧来の流通システムに頼らない、インデペンデントな意思を持った独創的な本屋のことです。

「100年後も残る本に出合える場所」をコンセプトにした本屋もあれば、大型書店では扱っていない本を中心に、その「街に必要な本を仕入れて販売している」本屋もあります。

 

ON READING

『ON READING』の店内

写真の名古屋市内にある『ON READING』という本屋は、名古屋に欲しい本がなかったことがきっかけでお店を始め、今では、この街にどんな本が必要か?という視点を大事に本を選び、お客様に届けているといいます。GALLARYも併設されていて、クリエイターの個展が多く開催されているのも特徴です。

もはや本屋という枠を超えて、文化的なことに触れられる場所になっているのです。

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流浪堂 本棚

『流浪堂』の店内

東京都目黒区にある古本屋『流浪堂(るろうどう)』は、100年以上も前の本から現代の本だけでなく、ポスターや雑貨などが店舗内をすべて使ってレイアウトされています。店内に一歩踏み入れると異空間と感じることでしょう。

高価な希少本もその辺に置かれていて、整理整頓された大型書店や検索性の高いネット書店とはまるで異なります。

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小さな本屋は、文学・文化についての主張、あるいは本を通しての主張がしっかりなされているのが特徴です。そして、こうした主張を通じて、人間や人生そのもの、社会や科学、文化など様々なことについて深く考えさせられます。

ぜひ、小さな本屋(インデペンデント書店)に足を運び、その魅力に触れてみてください。

ポイント

小さな本屋では、大型書店やネット書店では出会うことが難しい本を触れ合うことができる。またその本屋の主張を感じやすく、深い気づきを与えてくれるという特徴もある。

 

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